今日もめくるめかない日

神保町でひっそりと感動

 10月29日(土)きもちのいい秋晴れ、神保町でブックフェスティバル、神田古本まつりが開催されているということで意気揚々と出かけてきた!

 はじめて行ったのですが予想以上にすごい人で、老若男女たくさんの本読みたちが集結しているのか……と思うとなんかうれしくなって心もうるおうね。

 ブックフェスティバルでは、出版社がそれぞれワゴンを出していてブースになっていたのですが、場所によっては人があふれかえりワゴンに辿り着くのが困難なところもあって、独特の““熱””がこもっていた。とくに東京創元社はめちゃくちゃ列ができていて、どなたかツイートされているのをみたけど、「壁サー」状態だった。

 

 ひとつひとつワゴンを見ながら買った本がこちらです。

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 普段あんまり手に取ることのない国書刊行会の本を3冊「星のアリスさま」「煙が目にしみる」「ボウエン幻想短編集」! 国書刊行会のワゴンも人がすごくて、やっとワゴンに辿り着いてもじっくり選ぶというのはさすがに憚られ、ぴんときたもの、とくに幻想文学ははずせないだろオリャー!!と買いました。1冊1000円(喜)!

 ナナロク社では谷川俊太郎さんの詩集と前から少し気になっていた木下龍也さんの短歌教室、青土社ユリイカ現代思想のまとめ買いが安かったので気になるユリイカのタイトル2冊買いました。わたしは吉本ばななさんが好き! あとぬいぐるみ特集の執筆陣の豪華さ! 河出書房の「須賀敦子エッセンス」は完全にジャケ買い?装丁買い?です。

 

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 古本まつりのほうもたくさん人がいて、お店の前にずら〜っと棚が並び黄ばんだ本などが並ぶ景色をみるのはそれだけで幸福……。人と人のすきまから棚やワゴンを眺めて、上の4冊を買いました。わたしは「智恵子抄」が好きなのさ!

 

 夫とふたりで出かけたのですが、夫は本を読まないので、本がたくさんある空間へへへたまらねェ…と歩き続けるわたしの後方でただの荷物持ちの人になっていた。そんな夫が、ここにいる人みんな本が好きなんでしょ…と驚きながら、「こんなにたくさん本があるなかでよくみんな読みたい本をみつけられるね」と言っていたのが印象的だった。本当にそうだね。一生をかけても題名すら知らずにまじわらない本が無限のようにあるのに、よくもまあ一冊の本と出会えるよねと、人と古本とカレーのにおいなどがたちこめる神保町のなかで、わたしはひっそり感動した。