今日もめくるめかない日

国立国会図書館に行ってきた!

 有給よっかめ。お察しの方もいるかと思いますが、だいぶ休みを満喫しております私。今日は一度は行ってみたかった、国会図書館に行ってきました!

 

 国立国会図書館といえば国内で出版されたすべての書物が所蔵されているという場所(本当!!??)。商業出版のものだけでなく個人で出した同人誌とかも所蔵できるらしいよ。

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 国内出版すべての書物が保管されているということもあって、お、大きい~~広い~~~! 真向かいが国会議事堂だったんですが、国会議事堂より広いのでは……?
 はじめて利用するので勝手がよくわからないまま入口へ。本館と新館があり、利用者カードがない人は新館へとのこと。
 ふむふむ、入ったら役所のような書類を書く台がいくつかとロビー、台で書類を書くんかな…と近づいたら受付の人に話しかけられ(たぶん「利用者登録ですか」みたいなことを聞いてくれた、初めて訪れる場所は緊張するので無駄にあわあわしていた)、申請書をもらった。名前とか住所とか書いて申し込み、十分くらいでカードができた!

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 B5以上サイズのバッグは持ち込めないということでロッカーへ。図書館が貸し出ししている透明のビニールバッグがあるのでそこに貴重品などを入れていざ本館!
 借りたい本をパソコンで検索して閲覧申し込み、机には申し込みの手順書みたいなのが置いてあったので、なんの前情報も知識もない私でもちゃんと申し込みできました。本が用意されるまで20分~30分くらいかかるらしい。
 私は今回、ずっとずっとずっとず~~~~~~~~~っと読みたいと思っていた、雪舟えまさんの「タラチネ・ドリーム・マイン」目当てで国会図書館へ行ったのですが、あった~~~!閲覧申し込みできた~~~~!
 私が雪舟えまファンということはこのブログでもたびたび話してきたのですが、「タラチネ・ドリーム・マイン」、これは絶版になっており、ぜんぜん手に入らなくて……たまにメルカリとかでも出てるんですが定価の倍以上の値段で売られていて……ブックオフで在庫入荷したらメールで知らせがくるよう設定してるんですが、2分前の受信でもすでに売り切れていたりとか……(どういうこと!?)
 夢にまで見るくらいずっと読みたかった本がついに!読める! 館内はとても静かな空間でしたが、その場で叫びだしたいくらいの喜び。

 

 でも本が用意されるまで少し時間があるので、館内の喫茶で昼食をいただきました。なんかすごくザ・食堂みたいなところだった。日替わりランチのペペロンチーノ食べました。けっこうからかった。あと熱かった。
 館内は当たり前だけどいろんな人がいて、めっちゃ真面目そうなスーツ姿のおじさんとか、入れ墨いれた外国人とか、ベンチにまたがって漫画を積んで読んでいるお兄さんとか、研究室?の団体なのか数人で資料を検索している若者たちとか、明るい髪色のイケイケなお兄さんとか、自分の背丈の半分くらいある資料を抱えているお姉さんとか、ここには本当にたくさんの書物があるんだなあ……とめちゃくちゃ不思議な気持ち。

 そして天井がとにかく高くて広い、さすがすべての本を所蔵しているというだけある、圧倒的「司ってる」感。立ち入り禁止の奥は、いったいどうなっているんだろう……。どうやって目的の本がしまわれているところまでいくんだろう……。

 

 そして無事に「タラチネ・ドリーム・マイン」をカウンターで受け取り、ひょわわ~~せっかくだから集中しようということで、スマホなどの機器いっさい禁止というとっても静かそうな第二閲覧室へ行ってみた。人も少ないしたしかに静か、なかには寝ている人もいた、読んでいる途中で寝てしまったのだと思う、図書室で眠っている姿というのは案外現実ではみないので(漫画ではけっこうおなじみだよね)、うおおお~~となぜか感動。

 

 それで「タラチネ・ドリーム・マイン」はよかった、本当によかったよ、ここまで期待を上げているとさ、「あ、こんなもんか……」という読後感になることも少なくないのですが、ぜんぜん、そんなことなくて、どうしてこんなにひとつひとつの話が宝石みたいに輝いているんだろうって、泣きそうになる。雪舟えまさんの作品はいつもそうなんですが、幸福で泣きそうになるんですよ。純粋な人たちがたくさん出てくるからかな、なんかその純粋さも、「ケッ」みたいにつまらない気持ちにならないのが本当に不思議。
 短編集で、「緑と楯」みたいに「ふたり」の話が詰まっていて、時間も時空も超えた思いのやりとり……愛って尊いんですね(溜息)。
「モンツンラとクロージョライ」、「ワンダーピロー」、「草野ずん子」、「電」がとくに好きだった。ワンダーピローの、永い別れを迎えるふたりがいるのですが、そのときの会話が本当によく……

「また会いたいよ」
「会おう。永遠の中で、またあとで」

「永遠の中で、またあとで」ってめちゃくちゃすごくないですか……。永遠だから、次に会うのはもしかしたらすごくすごく先で、会えることがもしかしたらないかもしれなくて、でもそれを踏まえての「またあとで」、こんなの絶対に会えるって思えるじゃないですか、「永遠の中で、またあとで」、この言葉を知っていれば、別れの恐怖なんて薄らいでゆくよ……。

 

 そんなかんじでとっても満喫できた午後でした。本当はほかに、単行本未収録分のNANAを読みたかったのですが、cookie2009年4月号が利用中ステータスになっていて借りれず……これもしかして、ずっとずっと予約している人で長蛇の列ができあがったり……してるんですかね……!?

 

 それにしても東京メトロは迷宮、出口はどこから出ればいいのん、なぜ10以上出口があるの、私は駅構内でグーグルマップを使ってしまったのであった……。