今日もめくるめかない日

純粋な下北沢で純粋な日記

 日記祭に行ってきました!

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 開催は3回目とのことですがわたしははじめて、会場となる下北沢のボーナストラックってどんなところだろ~と思っていたら、本屋さんがありご飯屋さんがありイベントスペースがあり、なにやら楽し気な空間でした。

bonus-track.net

 下北沢もずいぶん久しぶりだったんですが、昔わたしは中途半端にサブカル女を気取っていたので、下北沢に行く自分に特別感を抱いていて(…)古着屋なんかはよく行っていました。昔必ず行っていた服屋さんがまだあって、なんかうれしかった。
 さらに下北沢はそのむかし好きな人が住んでいたので、好きな男が住む町をさらに好きになり(…)。なんか下北沢というのは雰囲気も相まって、わたしにとっては特別な町だった。
 いまはもう改装してかなり綺麗な広い駅になっていたけれど、当時のマック前の広場は薄暗くてでも妙に広くて、路上ライブをする人がいたりして、忌野清志郎の「こんな夜におまえを抱けないなんてェ~~~」と熱唱する若者がいたりして、そしてその歌を聞いたりして当時好きだった人のことをせつなく思ったりしていた。
 そんな下北沢も好きだった男にふられてからは、「特別な町」から「少しせつない町」となり、たまに降り立てば「ああこの道を、一緒に歩いたりしたよね…」とかひとりでモノローグ語りしちゃったりなんかもしたのだった。

 そして今日、いったい何年ぶりか下北沢に行くと、マックもよく行っていた服屋もあるし、たぶん大きく変わったのって駅くらいなんだけど、不思議と懐かしい感じはなくて、でもせつないとも思わなくて、そこは純粋な下北沢だった。
 もうあのころの気持ちを本当の意味で思い出すことはないんだなと思うと、あのひとりモノローグ語りも愛おしい(気がする)。


 というわけで(?)2020年に誕生したという当時は当然なかったボーナストラックは、わたしに新たな下北沢の思い出をくれたよ!
 そういえばボーナストラックに向かう途中、古い一軒家の庭先で小さなテーブルを出して本を読む若い(おそらく)ご夫婦をみかけて、春のひかりとふたりの穏やかな感じがすごく素敵だなと感じました。いっしゅんだけど、記憶に残る景色でした。

 

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 日記祭はいろんな人の日記の即売会、私はこちらの本を買いました!

 いつもなかよくしてもらっているフォロワーさんの本、植本一子さん・金川晋吾さん・滝口悠生さんの本、そして我らが(?)はてなブログの日記本(こちらは無料で配布してました)です。
 サインもその場で書いてもらえました~!わ~!!

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 はてなブログさんのブースでは「はてなブログご存じですか」と話しかけてもらったのにコミュ障発揮して目も合わせられず「…いつも書かせてもらって…ッス」みたいなごにょごにょきもい返事しかできませんでした。でもふつうにブログ書いていることを口にできる空間っていいなと思いました。いつもお世話になってます。ありがとうございます。

 

 そのあとは本屋B&Bに寄り以下の本を買いました。

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 B&B、実はずっと気になっていたのですが、セレクト系の本屋ってむかしはなんか入りづらいというか「私なんかが入ってもいい場所なんか…?」と怯えて尻込みしていた。のですが、今日ふつうに入れました。なにに対して怯えていたのかわからないくらい満喫しました。
 短歌コーナーが充実していて一生いれるじゃ~~~~んと思いました。

bookandbeer.com

 それからさらにこちらも気になっていたfuzkueという店に入ってみようと開店と同時に行ってみたらすでに予約で満席…甘くみていた……。いつかまたリベンジを……

fuzkue.com

 fuzkueに入れなかったので駅に向かう途中でみつけたお店でカフェラテとアフォガードを頼み休憩しました。よい休日だ…。

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 そして自分が住んでいる駅に戻り、帰り道にある本屋で文藝と文學界を買いました。文學界の今回の特集めっちゃよくないですか。B&Bにもあったのでそこで買ってもよかったのですが、新刊はなるべく近所の本屋で買おうと思っています。おれがおまえを潰させねぇ…という謎の使命感がある。

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 そんなこんなしていたらなんとなく日が沈みはじめる時間、すごくすごく久しぶりに、それこそ下北沢の男に夢中になっていた当時になかよくしていた友人から連絡があり飲みに行くことに。
 普段休日に人と会うことなんてほとんどないのに、行動的(いつもインドアなので今日は私にとってかなり行動的な日です)にしていると、なにかを引き寄せるのかなあなど思ったり。

 神保町のブックフェスティバルに行ったときもそうだったけれど、本を目的に人があつまる空間ってなんて心地がいいんだろ、ずっとこの穏やかな気持ちでいたいなと思った。
 だけどまた時がたてば今日のこともなんでもない日のひとつになって、行きでみかけた素敵なふたりのことも忘れてしまうのかもしれないけれど、忘れても思い出せることがあるなら、それは私しか書けない日記なんだなと思った。
 純粋な下北沢で純粋な日記、たぶん今日のことは忘れてもいいこと、でも思い出したらうれしいこと。

mrsk-ntk.hatenablog.com