今日もめくるめかない日

源氏物語を読んでる(薄雲~少女)

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 ついに源氏物語上巻を読み終えました! 訳者あとがきにも「読みやすさを優先した」とあるとおり、たしかに読みやすかった(とはいえ私は本作で源氏物語にはじめて挑戦したので比較対象はないのですが……)。
 登場人物が多いのと相関図もややこしいのでメモは必須でしたが、光源氏が誰に対してどんなふうに思っているかがわかりやすかったので、感情が乗りやすかったです。あとときたま出てくる「やれやれ光君はまたこんな調子のいいことを言っていますね」みたいな作者の声もよかった。
 というわけで、薄雲~少女です!

薄雲

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 わびしい大堰に住む明石に近くに住め住めと言う光君。でも明石はずっと「私なんか……」とうじうじ悩む。それならせめて姫君だけでもと結局葵の上に世話を頼むことに。だれよりも寵愛されてかわいい子の世話もさせてもらえて(知らん女の娘の世話するの嫌だと思うけど葵はそうでもないらしい)、優遇されてる葵に比べて明石ってやぱり不憫……。
 そしてついに藤壺が息を引き取ってしまう。ていうか藤壺まだ37歳だったのか……。光源氏とたいして変わらないよね? や、たしかに桐壺院の後妻だったしそんなものなのか……。勝手に60歳くらいだと思ってた。でもこの時代そんなに長生きするほうが珍しいか……。
 帝が自分の出生の秘密知っちゃった!!!!僧、言うなよ……自分が楽になりたいからって……。あまりに帝がかわいそすぎる。帝にとって光源氏は兄のはずだったからそれをいきなり実は父親だったんだって……いやすぎる……。
 梅壺に母のことを懺悔しながらもちゃっかりまた口説いている。でもすごく嫌がられてて正直草。

 


朝顔

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 朝顔ってだれだっけ?と読み返したら帚木で名前が出てた。朝顔と歌を贈ったらしいよとうわさ話にされていたね。光源氏がめちゃくちゃ調子乗ってたときの人だ(今もふつうに調子乗ってると思うけど…)。
 もう痛い目見たくないからと光源氏の誘いをことごとく断る朝顔。いいぞ!がんばれ!!!でもそれが光源氏の「おもしれー女」スイッチ入れちゃった。めっちゃ通うようになる。
 源典待のまさかの登場にうけた。年をとっていながら色気を使ってくる人よね!? まだ光源氏になにかを期待してる…。光源氏はつれないけど、しかしここでもし源典侍にもなんかいい感じの歌を贈っていたら私ちょっと見返したかもしれない。
 夫婦は極楽浄土で同じ蓮華に座れるらしく、自分がいつかそちらにいったとき藤壺と同じ蓮に座ろうとしている光源氏……。コラコラ……。


少女

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 若君と姫君のロミジュリ的な話。葵の上との子って今までほとんど出てこなかったけど、あんまり光源氏との仲はよくない?というかなんか確執ありそう。
 姫君は頭中将の娘。頭中将は葵の上の兄でもあるから若と姫はいとこ同士。親戚同士の結婚をゆるせない頭中将。あと弘徽殿女御じゃなくて梅壺を后にしたことを根に持っていて光源氏との友情にちょっと亀裂が入っていて心配。ふたりにはズッ友でいてほしい。
 ロミジュリかと思ってたら若君ふつうに違う姫に心移りしてる。心移りというか二人とも好きになってる。血筋……!! あと少女で「おとめ」と読むのいいよね。


 中巻・下巻は来年に持ち越しです。紫式部大河ドラマもはじまるので並行して楽しめたらいいなと思います!

 

 

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