休日こそ早起きして普段できていないことをいろいろやろうという気持ちがあるものの、どうしてもだらだらしたい欲求には勝てず、七時ごろに目が覚めていたのに結局布団から出たのは九時半すぎとか。わたしはとにかく自分に甘い。
ときどき思い出したように昔のプリクラを見るという趣味があるのですが（どんな趣味？）、昨夜寝る前にFacebookで10年前のプリクラをしげしげと観察、思い出にひたっていたら、昨日が友人の誕生日だったことを思いだした。その友人は保育園から高校まで学校が同じで（田舎出身なのでそれ自体はよくあることなんですが）、でもいちばん仲が良くて、一緒に保育園を脱走したり互いの家を行き来したり台湾旅行に行ったり社会人になってからも同じ阿佐ヶ谷駅に住んで遊びまくったりしていた子で、でもどうしても大人になると会う機会は減って、お互い阿佐ヶ谷から離れ結婚、向こうは五年ほど前に出産し、一度出産祝いに会いに行ったきりコロナ禍で合わなくなりほとんど疎遠になっていた子だった。人生でいちばんの、と言えるほど密な関係ではなくなったけれど、それでもそのくらい仲のよかった子の誕生日をふつうに忘れて連絡をまったく取り合わなくても淋しさをおぼえなくなったことに少し胸が痛む。
ラインのトーク画面をひらいたら、最後に連絡を取り合ったのは二年半前、とりあえず誕生日おめでとうとメッセージを送ったら朝返事が届いていた。
〈ありがとう！最近どう？おすすめの漫画あったら教えて！〉
唐突すぎる頼みに笑ったし、そういえばわたしたちは脈絡もない会話ばかりしていたね。ここは今から倫理ですがおもしろいと返し、なんとなく互いの近況を伝え合い、どちらからともなく会話が減り、またしばらく連絡を取り合わなくなるんだろうという予感がした。その子の子どもは四歳になっていて、今日は運動会だったのに悪天のため延期になって機嫌が悪いとのこと。心の底から子どもがほしいと思っているわけではないのに、友人らの家があって子どもがいて、という当たり前のようにみえて実現するのがすごくすごく難しい家族の話を聞くと、勝手に傷ついてしまう。わたしはこのままでいいのかなと簡単に不安になってしまう。でもこんな安易な不安を解消するために子どもがほしいと願うことだけはしたくない。
のろのろ起きたあとはアマプラで映画をみた。いままでほとんど映画をみてこなかったのだから、プライム会員の恩恵をもっと受けなければと思ってはいるのだけれど、映画って、どうして観るのを決意するまでが長いのだろう。映画を観ている間、拘束が約束されているからなのか？（ほかにとくにやることもないのに！）
どなたか忘れたけれど作家さんのエッセイで、普段わたしたちは何者かになっていて、いろんな場面で仮面をかぶっていて、でも映画を観ている時間の間だけは何者にもなっていない、何者にもなりたくなくて映画を観ているのかもしれない、というようなことが書かれているのを読んで、たしかに上映中はその映画のことしか考えていない。自分がからっぽになっている気がする。だから観はじめれば観てよかったなと思うんだけど、なにを観ようか決めて、それを再生するまでの決意が、基本的にわたしには足りていない。
でも今日は観ることができた！せめて名作といわれている映画はみておきたいと思っているわたしですので、「ショーシャンクの空に」を再生。
名作と呼ばれるからには名作と呼ばれるゆえんあり……と実感。めちゃくちゃいい映画ですね！？何億回も言われているのでしょうが、屋上でビールを飲む場面が最高で……アンディの立ち振る舞いも最高で……所長には（怒）（怒）でしたし、でもわたしたぶん視聴者の鑑みたいなところあるので、所長とトミーの例の場面では「え！？所長考え直してくれたん！？けっこういいやつだった！？話がわかる！」と本気で思ってからの、「と、と、と、トミィ～～～～～～～～～～～～～～ッッッ」と制作者の思惑通りのリアクションをとった。
性格や性別、世代、国境、などなどタイプがぜんぜん違うふたりに友情が芽生えていく話が大好物なので、本作もほんとうにもおもしろく、ときにはつらく（ブルックリンの場面では涙を禁じ得なかった）視聴しました。わたしはもっと映画を観るべき！
映画を観たいという気持ちだけはあるので、会話のなかで映画の話が出たときにおすすめを聞いたり、小説に出てきた映画で観たいものができたらメモしているのですが、このリストに一向にチェックがついていかない。なぜか私はこのリストにはない映画から観ている。
とくに予定のない休日、途中になっている短編の続きを書こうと思っていたけれど、誘惑に負けてひるねをした。現在18時。さっき起きた。土曜日は、うーんまだ日曜日もあるし、という思想になりがち。わたしはとことん自分に甘い。パソコンは立ち上げているので、今から書いてみようと思います。みなさまよい休日を。仕事の方はありがとうございます。
そういえば10年前のプリクラがこれ。最近、最新のプリクラ撮ることができてその盛れ盛れ感に感動と爆笑をしたのですが昔のプリクラだってそれは楽しいものだった。もともとの低画質にさらにぼかし入れたのですが、それでもそこはかとなく漂ってくるあのころの空気、いまのプリクラでは出てこないだろう微妙な盛れ感、いとしいね！
